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事例09福島避難者のつどい沖縄じゃんがら会(沖縄県那覇市)

避難者相談・交流会/3.11当事者ネットワークキャラバン2018 OKINAWA

真っ蒼な海、爽やかに晴れ渡った空。6月24日(日)、沖縄県那覇市・なは市民協働プラザで2つの相談・交流会が開かれました。

避難者相談・交流会午前の部は、「特定非営利活動法人まちなか研究所わくわく」と「福島避難者のつどい沖縄じゃんがら会」による『避難者相談・交流会』が行われました。主催した福島県、及び沖縄県の担当者より、福島県から沖縄県に避難している方への生活再建に関する情報や、福島県内の復興状況等が報告された後、避難者から様々な不安や悩み、故郷への思いなどが語られました。
「様々な帰還支援が行われているが、子供や若者はなかなか帰っていない。若者がいなくなったら地域が消滅する」といった不安や、「地元に帰る度に景観が変わり寂しい」という声などがあり、こうして思っている事を参加者全員で共有し、色々な角度から課題を捉えて、互いに寄り添うことが必要だという話が交わされました。

昼食時には避難者のテーブルに福島・沖縄両県の担当者や支援者も混じり、沖縄の新鮮素材を使った薬膳カフェの美味しいオードブルを食べながら、交流を深めました。

3.11当事者ネットワークキャラバン2018 OKINAWA続いて行われた午後の部は、震災の体験談を共有する『3.11当事者ネットワークキャラバン2018 OKINAWA』。「特定非営利活動法人えひめ311」が主催を務め、午前の部を運営した2団体及び「特定非営利活動法人とみおか子ども未来ネットワーク」、「一般社団法人ほっと岡山」の協力の下、“ヒラエス・プロジェクトチーム”が開催しました。 「ヒラエス(HIRAETH)」とは、ウェールズ語で“帰ることができない場所への郷愁と哀切”というような意味の気持ちを表す言葉だそうです。震災の体験を互いに共有し、将来の防災に活かしていくために、北海道、東京、愛媛、岡山、沖縄に避難した当事者の方が設立メンバーとなってチームを発足させ、今回がその1回目の活動とのこと。

精神科医の蟻塚亮二先生の講演前半は、精神科医の蟻塚亮二先生が講演。福島県の被災者のPTSD(心的外傷後ストレス障害)発症率が7年経った今も約6割と、沖縄戦体験者(約4割)よりもさらに高く、東日本大震災は日本がかつてした経験の中で最もPTSD発症率が高いという話をされました。先生は、「心の災害を乗り越えるためには、自ら改善していく努力と周りからの理解、両方が重要」であり、また、「自分の身に起きていることを自分が納得できる言葉で伝える作業が必要。そういうことがメンタルを強くする」と語りました。

対話のワークショップ後半は「対話のワークショップ」が行われ、避難者、支援者、専門家など、参加者全員が3.11の経験を聴き合い、語り合い、経験を分かち合いました。各グループで話し合った内容は模様紙にまとめ、壁に貼ってさらに共有しました。 参加者からは、「それぞれ出身も立場も違うけれど、お互いに気持ちや話を聞いてもらい嬉しかった」「悲しいことも嬉しいことも、人と共有することで100の考え方を知り、その分、新しい選択肢が増えていく。今後も色々な人と共有していきたい」といった感想が聞かれ、沖縄の海や空のように、ヒラエス・プロジェクトチームの新たなチャレンジが輝いた交流会でした。

対話のワークショップ 成果物
<対話のワークショップの成果物>

※掲載されている動画は出演者の皆さまに事前に許可を得て掲載しておりますが、その後状況等が変わり掲載に支障が生じた方は以下までご連絡ください。
<取材>
特定非営利活動法人医療ネットワーク支援センター
TEL : 03-6911-0582

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