事例05特定非営利活動法人 かながわ避難者と共にあゆむ会 X かながわ東北ふるさと・つなぐ会(神奈川県)
活動紹介 - 散歩カフェ in 鎌倉
「かながわ東北ふるさと・つなぐ会」は、東日本大震災により神奈川県近隣に避難している者同士のコミュニティとして2015年5月9日に設立され、被災当事者同士のネットワークづくりや情報交換、自主イベントの企画等を行っております。
今回の「散歩カフェ in 鎌倉」もその自主イベントの1つで、震災後に福島県浪江町から神奈川県に避難してきた松尾さんが、この企画の立案者です。
松尾さんは、神奈川県に避難してきた当初、心の拠り所がなく、たくさんの悩みを抱え込んだまま不安な日々を送っていたそうです。
そんなある日、偶然訪れた鎌倉の寺院で心の安らぎをもらい、避難生活を前向きに楽しみながら過ごせるように変わったと言います。
その後、この経験を他の避難者にも伝えたく、全5回に分けて鎌倉の三十三観音を巡る散歩企画をはじめました。数多くの寺社仏閣が存在する鎌倉の中でも、参拝客に特に人気が高いのが、この「三十三観音を巡るコース」です。
2017年12月2日、その第4回目が開催。
朝9時半に総勢14名が鎌倉駅前に集合しました。
天気も良く、風はやや冷たかったですが、絶好の散歩日和。みなさん意気揚々と11箇所を巡ります。
最初に訪れた場所は、大きいイチョウ並木が印象的な「延命寺(えんめいじ)」。
専蓮社昌誉能公を開山として、時の執権北条時頼の夫人が建てたと伝えられる寺院です。
その後、休むこともなく、古都の風情を感じながら2時間にわたり鎌倉の街を歩きました。
教恩寺、別願寺、安養院、来迎寺・・・
それぞれの願いを祈りながら静かな境内を周ります。
寺院への参拝の証としていただく御朱印も散歩の醍醐味の1つです。
この日のコースの最後は、浄土宗大本山 光明寺。
広い境内と蓮の花で埋め尽くされた池の美しい光景に、みんな散歩の疲れも忘れたまましばらく見とれてしまいました。
参加者全員で記念撮影を行い、この日の散歩は終了。
鎌倉駅までの帰り道は、相模湾のパノラマが広がるテラスカフェで参加者同士の交流を深めました。
震災前に住んでいた町も、避難してきた経緯も、みんな様々ですが、
ここ神奈川で共に助け合いながら強い絆を築いてきた頼れる友達のような存在だと言います。
散歩が始まる前の朝より、どこか清々しいみんなの笑顔が印象的な1日でした。
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<映像撮影・編集>
特定非営利活動法人医療ネットワーク支援センター
TEL : 03-6911-0582